2017年3月1日
[ 文:橋本真由美 写真:橋本道継 ]


奈良北部に位置する月ヶ瀬梅渓は、関西でも有数の梅の名所。山間部ということで例年、梅の開花は遅いのですが、今年は例年以上に開花が遅れているとのこと。ということは、今の時期に梅情報を掲載すれば、見ごろの時期にオートバイで観に行けるという意味。

春一番の良いツーリングになりそうな予感がするので、月ヶ瀬の梅だよりをお届けします。


起点は奈良公園。二輪の駐輪場所がないといわれる奈良公園界隈ですが、安心して駐輪できる市営駐車場はちゃんとあるんですよね。

奈良高畑自動車駐車場(奈良公園、東大寺方面)
ならまちセンター駐車場(興福寺、ならまち方面)

今回はショートコースなので、奈良公園で鹿と戯れてから出発するのも良いと思います。奈良公園から月ヶ瀬に向かうルートは交通量が少なく、程よいアップダウンとワインディング、見通しの良い直線路など、オートバイが楽しむ要素が短距離に凝縮されたようなルート。


様々な走りが楽しめることから、SRのようなのんびりトコトコ系はもちろん、少しスポーティに走るマシンにも向いている道かもしれません。もちろんそういう道はかっ飛びスポーツバイクにも向いているのですが、スピードの出し過ぎには注意(ときどき取り締まりやってます)。

小さな峠を2つ3つと超えるたびに、徐々に気温が下がっていくのがわかります。3月はまだまだ防寒が必要。月ヶ瀬梅渓は関西有数の梅の名所。西日本とはいえ、内陸の寒冷地であることと、花を楽しむ早咲きの梅の木よりも、実を収穫する目的の遅咲きの梅が多いことから、見頃は比較的遅いのが特徴です。


V字谷の斜面の梅林であることから、月ヶ瀬梅渓と呼ばれています。普通の梅林は平地から徐々に咲き始めるのに対し、渓谷沿いの月ヶ瀬の梅は、日当たりの良い山の上から谷に向かって咲き下りて行くので、山頂から見下ろすのが梅見のオススメ。


渓谷路沿いには桜並木が続いていて、厳冬で梅の開花が遅れる年には、梅と桜が一度に見られるのも月ヶ瀬の楽しみでもあります。梅の開花が遅いといわれる今年はチャンスかも。

名張川沿いの月ヶ瀬街道(県道4号線)から、赤い月ヶ瀬橋を渡って川の対岸の道を登っていくと、程なく梅林の入り口が見えてきます。

大正11年に奈良公園、金沢兼六園とともに日本初の史跡名勝に選ばれた古くからの観光地ですが、落ち着いた雰囲気と歴史を感じさせる建物が良い風情。


有料駐車場(二輪は300円ほど)にオートバイを停めて、ここからは徒歩。たいした距離ではありませんが、かなりの急坂を歩いて登るので手荷物は極力持って行かない方が賢明です。

あちこちにある売店のオバちゃんから呼び込み?の声がかかりますが息が、、切れて、、愛想笑いしかできない私、、

私は梅の産地である和歌山県の出身なので、梅の販売店は見慣れているのですが、月ヶ瀬の梅は「観光地価格」ではないのが嬉しいところ。

家でも育てられそうな小さな盆梅(梅の鉢植え)が、たくさん売られているのが目を引きます。値段もお手頃。下見の時に私も買ってしまいました。

息を切らして山頂にあがると視界が一気に開け、一面に梅の花(撮影時はまだつぼみが多かったのですが)。梅の花の隙間から見下ろすと渓谷沿いに今走って来た道が細く続き、米粒ほどのオートバイがワインディングを走っていく様子が楽しめます。


この風景は見てて飽きませんね。梅の花と渓谷路と米粒オートバイ。うまくいくと今年は、ここから梅と桜とオートバイの競演が眺められるかも。

山頂は小さな茶屋が点在するので、地元で取れたヨモギを使った焼き餅と番茶で一服。月ヶ瀬はお茶の産地でもあり、美味しいお茶をいただけます。




あんこたっぷり。
近隣には温泉施設やライダーがよく立ち寄る休憩所もあるので、時間がある方はゆっくりされてはどうでしょう。

それにしても月ヶ瀬の人は、皆さんおっとりとしていて優しい。訪れる人を歓迎している雰囲気が伝わってきます。

バイクに戻り帰路につく頃には日が西に傾き、西日に照らされた梅の大木とSRがなんともいえずいい雰囲気で、写真に収めてしまいました。


ご紹介した奈良公園〜月ヶ瀬梅渓のルートは、高速道路からのアクセスも比較的良く、時間にして3時間もあれば走りも花も十分に楽しめるショートツーリングコース。

日が傾くと一気に冷える3月、
この春最初のツーリングにもちょうど良いかもしれません。




奈良発 梅だより

終わり



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